金融機関がＩＦＲＳ対応で何が必要かポイントをつかんでおり、具体的にソリューションを提供できるからだ。それ以外の業種では、システムコンサルティングの中で顧客のシステム開発のニーズを掘り起こす。個々の顧客が必要なものを構築する受託型であるＳＩから共同利用型になると、より多くの顧客に使ってもらえるシステムを創出できる提案型の人材が必要になる。その点で、コンサルティング部門はＳＩ部門に比べ多くの顧客に会っているため企業の共通の課題が分かっており、果たせる役割は大きい。技術者の観点では、基本ソフトＯＳやミドルウエアを組み合わせる従来の水平分業型から垂直統合に近いクラウド型になると、基盤技術者にクラウドに合ったインテグレーションスキルが必要になる。
中国の現地企業に売り込むためにオフショア先を情報源として活用するのは、開発だけでなく市場としての中国に重点が移る象徴だ。ＳＩ部門とコンサルティング部門の連携は、提案型人材の育成を含め、ＳＩ事業を伸ばすために欠かせない。
