原油・ガスのエネルギー戦略はどのように考えていますか。
「この分野は従来の掘ってひと山当てるという感覚から、新技術を使って自然を克服する方向にある。深海油田はもちろん慎重にやるが、新技術でいえば洋上LNGプラントに注目している。陸上と違って小さなガス田をまわっていけ、多大な設備投資も不要だ」
「関連会社や事業投資先が増えており、事業規模も拡大している。その一つである豪州石炭子会社、MDPも銅やウランに投資するようになっている。人材供給も連結ベースで考える必要がある。商売の種類も広がっており言葉も英語だけではダメ。入社8年目までに新興国を中心に海外経験を積む制度を導入し、世界で戦える人材を育成する」
新しい中期経営計画がスタート。資源分野が注目されがちな総合商社の中にあって非資源分野への投資も積極的に進めている。国内外をまわり、中計の浸透に多くの時間を費やしてきた。中計2年目を迎え今年は“実行の年”と位置付けているだけに、各分野でその存在感を示せるかどうか手腕が問われる。